新北市,樹林 – Oct 11, 2018 – 米国最高裁判所 (Supreme Court of the United States)は、2018年10月1日、日亜化学社による上告請求を棄却する最終判決を行い、これにより、日亜化学社保有の白色光LED特許US 5,998,925及びUS 7,531,960の対象となる請求項の全てについて無効であることが再度認定されました。本件は三審を経て確定し、EVERLIGHT社の最終勝利となりました。
EVERLIGHT社は日亜化学社保有のYAG白色光LED特許2件 (US 5,998,925及びUS 7,531,960)について、2012年4月20日より、米国ミシガン州東部地区連邦地方裁判所において特許無効及び非侵害の確認訴訟を提起しておりましたが、陪審員による12日間の審理を経て、2015年4月22日、それぞれ特許進歩性欠如、特許実施可能性要件違反等を理由として、日亜化学社が主張する請求項の全ては無効とされ、2016年1月25日には、同裁判所裁判官によって陪審員による当該決定を確認する判決がなされました。日亜化学社はこの判決を不服として、代理人法律事務所を替えて連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)に控訴していましたが、2018年3月30日、CAFCにおいても再度特許無効が確認され、日亜化学社の控訴は失敗しました。その後、日亜化学社は再度代理人法律事務所を替えて、米国最高裁判所に上告しましたが、最高裁判所においても特許無効と認定され、日亜化学社は再度敗訴しました。
本件について、EVERLIGHT社知財部部長である林咸嘉は「特許権の最も主要な存在目的はイノベーションによる研究開発の成果を保護することであり、産業の発展を促進させるために設立された法律である。しかしながら、自己の特許権を以って競合他社に対して訴訟提起し、自己に有利に市場を操作しようとする行為は決して許されるべきものではなく、市場の公平な競争の実現のために戦うべきである。」とコメントしています。
日亜化学社保有のYAG白色光LED特許の状況については以下のとおりです。
特許番号 | 日付 | 状況 | |
1 | US5998925 | 2018年10月1日 | 米国最高裁判所においてCAFCによる判決が維持され、日亜化学社によって提起された請求項の無効が確認される。 |
2 | US7531960 | 2018年10月1日 | 米国最高裁判所においてCAFCによる判決が維持され、日亜化学社によって提起された請求項の無効が確認される。 |
3 | US7915631 | 2018年4-5月 | 米国Central District of Californiaにおいて特許無効と判定される。 |
4 | US7901959 | 2018年5月 | 米国Central District of Californiaにおいて特許無効と判定される。 |
5 | TW 383508 | 2018年4月 | 台湾智財法院において特許無効と判定される。 |
6 | CN200610095837.4 | 2017年9月 | 中国專利複審委員會特許無効と判定される。 |
EVERLIGHT社では、技術拡大、製品研究開発、製造、デザイン能力の充実のための資本投入を続け、製品の競争力強化のためのパテントポートフォリオ構築等、戦略的特許マネジメントを行っております。米国、中国、日本、欧州、韓国、台湾等において主要技術に関する特許を多数取得し、引き続き高品質のサービス及び製品の提供に努力し続けて参ります。また、弊社に対する不実な情報の拡散・報道等に対しては、お客様、株主の皆様の利益・権利を守るべく、国際訴訟提起等適切な措置をもって対処いたします。